インフルエンザお薬辞典

抗インフルエンザ薬には、色々な種類があります。その中でも有名なのはタミフルですが、名前は知っていても、他の抗インフルエンザ薬との違いをきちんと理解している方は少ないのではないでしょうか?基礎知識と特徴などを紹介します。

抗インフルエンザ薬とは?

インフルエンザはウイルスによって発症する急性感染症で、大別してA型、B型、C型の3つがあり、そのどれもが発熱、頭痛、咳や筋肉痛、全身の倦怠感といった風邪によく似た症状を起こします。
非常に強い感染力で、爆発的に広がりを見せるのが特徴で、本来は一度でも感染すると免疫力がつくため発症しませんが、A型とB型は性質が変化するため、前回の免疫が効かずに毎年のように被害を受けることになります。
症状は1~3日の潜伏期間を経たのち発症し、およそ7日間は感染の被害を抑えるために、外出が禁止されます。
また、重症化すると肺炎や脳症といった合併症を起こし、命の危険も伴うため、早めの対処を必要とします。
そのための治療薬として医師に処方されるのが抗インフルエンザ薬で、ウイルスの侵入、脱殻に作用して重症化する症状を抑え、治療期間を短縮するという効果があります。
基本的にウイルスを退治する力はなく、増殖を抑えるといった作用を持つため、感染および発症からウイルスが増殖するまでの48時間以内に服用しなければならず、それ以降では効果が薄いとされる薬です。
作用機序によってノイラミターゼ阻害剤、M2プロトンチャネル阻害薬、RNAポリメラーゼ阻害薬の3種類が存在しますが、副作用の問題やA型およびB型に効果を示すことから、主に処方されるのはノイラミターゼ阻害剤です。
ノイラミニターゼはウイルスが他の細胞に移動するために必要な酵素で、薬の成分がこの酵素を抑えることによって、ウイルスが全身に広がり活発化するのを抑制します。
その結果、動けなくなったウイルスは、一部の細胞のみで活動して、短い期間で死滅することになります。
インフルエンザにおいて画期的な薬とされていますが、あまり乱用するとウイルスが耐性を持つことから処方を控えることも多く、ほとんどの医師は予防接種などで対処することを推奨しています。

抗インフルエンザ薬の種類と特徴

冬になるとインフルエンザが本格的に流行します。そのため、インフルエンザの予防注射を受ける人が多くなるのですが、抗インフルエンザ薬については正しい知識を持っている人はあまりいません。
リレンザやタミフルなどの4種類が主に使用されています。これらの薬は使い方や注意事項等がそれぞれ大きく異なります。
医師はそれらをしっかり理解して投与する必要があります。最近使われなくなった薬も他にあるのですが、それらは選択肢から除外しても大丈夫です。
感染した後の治療で最もよく使われるのはタミフルです。タミフルはインフルエンザにかかってから48時間以内に服用することが好ましいです。そうすれば、インフルエンザの進行を防ぐことができます。
もし48時間より時間が経ってしまうと、効果が極端に低くなるので注意が必要です。これまでのインフルエンザの多くはタミフルが有効だったのですが、近年のインフルエンザはタミフルがあまり効かなくなっています。
近年、タミフルよりよく使われるようになったのはリレンザです。しかしリレンザとタミフルの違いを理解している人は少ないです。どちらかが飲み薬でどちらかが吸引する薬というぐらいの違いしか理解していません。
リレンザはタミフルと同じく、インフルエンザA型とB型に効果があります。こちらも48時間以内に服用することが条件となっています。
リレンザは5歳より小さい子供は使うことができません。なぜなら、吸引する方式であるため、うまく服用することができないからです。そのため、5歳未満の子供や吸引が苦手な人は、タミフルを今でも勧められます。
もし吸引することが出来るならタミフルより、リレンザを使うほうが好ましいと言えます。

抗インフルエンザ薬の副作用

抗インフルエンザ薬はインフルエンザウイルスへの対策として極めて有用ですが、しかし薬である以上は何らかの副作用を持つとして考えなくてはなりません。
副作用ということで言えば特に話題になったのが抗インフルエンザ薬の代表格であるタミフルですが、この薬には腹痛、下痢、吐き気、アナフィラキシーショックといったようなものがあります。
腹痛や下痢に関してはインフルエンザの症状として出ることがそれなりに多いため副作用とは気付きづらいこともあるのですが、タミフルの副作用として発症する可能性もあるわけです。
次いで多く利用されるのがリレンザですが、これは一般的にタミフルよりも副作用がマイルドであると言われています。
ただだからと言って絶対に安全と言うわけではなく、例えば下痢や吐き気といったような副作用はこちらでも見られますし、また嗅覚障害や脈拍上昇、じんましんなどの副作用も報告されています。
このほかだとイナビルも抗インフルエンザ薬として実用されているものになりますが、これも下痢、悪心、胃腸炎といったような副作用がありますので「この薬なら安全だ」ということは言えないのです。
またタミフルに関しては意識障害や異常行動などが発生することもあるとされてはいますが、この因果関係は疫学調査の解析結果のみでは結論を出せていないのが現状であり、リレンザでも同様の副作用が報告されていますので一概に「タミフルは危険だ」といったようなことも言えません。
薬はどのような物でもリスクとベネフィット、つまり副作用と薬効が存在しています。
重要なのは副作用の重さを考えることではなく「副作用と薬効のどちらを取るか」なのです。
インフルエンザの症状が軽いのであれば無理をして薬を使う必要はありませんが、もし病院の診察で重度の症状が出ていると診察された場合には可能な限り早く抗インフルエンザ薬の処方を受けることをお勧めします。
●流行する前に準備を!
インフルエンザにタミフル:リレンザ(予防投与の効果と副作用)